「麒麟がくる」を100倍楽しく見る方法

 2020年のNHK大河ドラマは59作目だという。タイトルは「麒麟がくる」である。主人公は今回初めての人物、明智光秀である。制作側の意図は、謎めいた(年齢は不明、父親が誰か出身がどこなのか分かっていない)光秀の前生に光をあて、彼の生涯を中心に戦国の英雄達の運命の行く末を描いていくとある。加えて、従来の英雄達の姿を覆す新しいキャラクター像が見られるとのこと。ここは期待して見たいところである。

 私の最大の興味・関心事は、「光秀が本能寺の変で信長を殺した理由について、諸説ある中でどの説を採用しているのか」と言うことである。

 光秀と言えば、逆賊・謀反人・三日天下など一般的にはマイナーなイメージしか浮かばない。しかし今回は、新しい光秀像を描くと明言されているのである。諸説知る限りでは、①信長のパワハラ・モラハラを怨んで殺した「怨念説」、②天下が欲しくて手薄な本能寺を急襲した「野望説」、③信長の唐入り(朝鮮出兵)を止めるために謀反を起こした「光秀単独説」・「信長非道阻止説」、④天皇や国を護る「天皇・朝廷擁護説」、それとも前述以外の新説が採用されているのか興味は尽きない。

 光秀ゆかりの地の関係者の方は、名誉回復を願い期待を込めて見守っておられることだろう。どんな展開がまっているのか目が離せない。

 

調べてみたら意外なことがわかるかも

 1575年光秀は、惟任日向守(これとうひゅがのかみ)に任命された。秀吉が「惟任退治記」なるものを家臣に書かせた。その意図は自分が信長政権の正当な後継者であることを宣伝するために、この書き物を世に出すことで巧みな情報操作をおこなった。本能寺の変は、光秀の恨みによる「怨恨説」だとしている。「勝利した者が歴史を作る」と言うことはあると思う。時代小説やドラマや映画は娯楽性が入っているので史実が危ういこともあると思う。全てを鵜呑みにせず自分で調べたり考えたりすることがあってもいいのでは。

過去のNHK大河ドラマで主役として扱った戦国武将は

・織田信長・豊臣秀吉・毛利元就・武田信玄・上杉謙信・斎藤道三など